寂しいならおまえもリセットすればいいじゃないか。
この人生がなかったことになるなんて、嫌だ
消えるってどういうこと?死ぬってこと?
そう。死ぬってことさ。
死んだら生まれ変わるんだろう?
人間がいない。よりしろがない
自分と言う人間すらひとつじゃない、魂もひとつじゃない、死んでも生まれ変わるとか、俺ってなんなんだよ
孤独よりいいんじゃないか?
ほかのパラレルワールドの自分とは話さないのか?
そう、俺が死んでも、パラレルワールドの俺は生きてる
俺が死んでも、来世のあんたは生きてる
おまえなんて、ちっぽけなんだよ。
それでいて、ひとりじゃないんだよ。
おや、おかえりなさい。
どうでしたか、前世旅行は。
死んでも死ななくても同じ、か
風は凪いでいて、僕からすればそれさえもどこかに消えてしまったような気がした。
西暦2066年。時空間移動が可能になった現代、人は人生を「やり直す」ようになった。
人生をやり直した人は、この世界からいなくなる。つまりこの世界では、死ぬ。
西暦2066年。時空間移動が可能になった現代、僕たちの人生には常に「未来からのメッセージ」が届くようになった。それは占いのようでいて、でもそれよりも確実な予言。僕らはその予言に従って生きることが当たり前になり、そして僕らも過去に手紙を書く。
そんなことして誰が得するんだこれ。
死ぬこともありえないのだし、てかやり直したら過去の自分とはちあわせるだけやん。
はい、なし。
僕の生きる日本は、平和だった。
地球上のすべての地域で戦争が終結し、エネルギー問題も解決し、生活圏は宇宙に広がれど、未知の知的生命体もなく、地球人は一丸となってその資源を享受した。
―――つまり人生は、退屈だった。
働かなくてもみんなが生きていけるだけの資源があった。争う必要もなかった。
じゃあ幸せかと言うと、おれは生まれたときから心にぽっかりと穴が空いているような心地だった。
周りはゲームやスポーツに熱狂し、それなりに人生を楽しんでいても、おれだけはそういう気持ちになれなかった。
あなたの過去ではない別の過去ですから
てか、こいつ、趣味、趣味か!
趣味で、商売を、
金を稼ぐことが趣味
騙すこと
嘘なのか?全て!
もちろんです。前世なんてあるわけないでしょう?
おれのらいせがおまえか?