いつもの朝。やかんにお湯を沸かし、食パンを焼き、スクランブルエッグを作る(ちなみに私は、ケチャップ派だけど、みんなはどう?)テレビで、難病の女の子、サクラちゃんの特集をしている。特集が終わると、銀行のCMに切り替わる。最近台頭してきた新しい銀行。未熟な割に貯め込んである…うん、ターゲットは「テート銀行」に決まり。
デニムのジャンパーに白いパンツ、編み上げのブーツと、カウチングハットで誰がどう見ても「記者」のでき上がり。さあ、「お仕事」始めるわよ。
私の本業は、「泥棒」。普段は売りもしない記事を書くふりのジャーナリスト。夜になると…カチッと音がして、金庫が開いた音。「ビンゴ!」私は小声で呟いた。その時、警報が鳴る。え、どうして!? なんで!? 私、何もミスしてないのに! ロビーで話し声が聞こえた。どうやら、私の他にも泥棒が入っていて、そいつらが警報器の原因らしい。
慌てて鞄にお金を詰め込んでいると、「パンドラ」がやって来て、あっけなく強盗を捕まえてくれたみたい。私に気付いた様子はまだない。このままこっそり勝手口から…
「何をしている?」
げっ。パンドラが二階に立っている。
「あら、あなたこそこんな夜中に銀行で何をしているの?」
「警官に賄賂を渡して脱獄した犯罪者がいた。私はその警官と犯罪者を捕まえていたところだ」
「さすが、何でもお見通しなのね。なら私がここで何をして、これからどうするのかもお見通しなんじゃない?」
「理由がどうあれ、他人が苦労して働いた金を盗むことはいけない」
「あら、働いて貯めたものじゃないかもよ? それに貴方は『警察が対応できない事件』の担当でしょ? 今は大人しく警察呼んだら?」
「もう呼んである」
「そう、じゃ降参させてもらおうかしらね」
そう言って私がマスクを取ると、彼は驚いて硬直した。その隙に催涙ガスで視界を断って、逃げる。どうやら、犯罪に関係ない未来については分からないようね。
「あたしは怪盗ファントム、何にでも変身できるのよ」
驚くのも当然、マスクの下は有名な大女優の顔になってるのだから。私は怪盗ファントム、何にでも「化ける」のよ、幽霊のようにね。
到着した先は、病院のとある病室。そこに盗んだお金をそっと置く。今日、預かったばかりのお金だから、まだナンバーは控えてないから、お金を洗う必要もないわ。
「これではやく元気になってね、サクラちゃん」
私はそっと病室を出た。サクラちゃんの寝顔は、心なしか安らいだようだった。
マネーロンダリング
てか悪いやつから盗んでその悪いやつはアスカJr…じゃなくてパンドラがつかまえてっていうのにすりゃよかったな
あとクリスマス