そもそも、アイディアに著作権なんてないから

そもそも、アイディアに著作権なんてないから
そもそも、アイディアに著作権なんてないから

A8(468×60)

ラベル

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2020年5月6日水曜日

「だ、大丈夫ですか?」
 首がありえない方向に曲がっている彼女に、一応話し掛けてみた。ロボットだったら動くと思うのだが、頭が割れ、血が弾け飛んでいるし、腹から肋骨がつき出ているため、恐らく人間だ。


 黒人、中肉中背、年は30代くらいか?
 白黒のストライプのTシャツに、群青色のズボンを履いている。外で過ごすには肌寒い格好だ。
 足は黒の靴下のみ。靴は落ちる途中で脱げたのかもしれないが。
 片足だけ脱げていたりすれば明らかに事故なのだが、今の時点ではわからない。
 自分の家か、オフィスで休憩中かなにかに足でも滑らせたのかな。
 そう思って辺りを見回すが、どこから落ちてきたのかまでは分からなかった。
 このまま帰ってもいいが、一応第一発見者って事になるだろうし、警察に事情を伝えないといけないだろう。
 まあ、4,5分で済むし、食材は傷まずに済むと思われる。
「あっもしかして、斗紋さんじゃない?」
「へ?」
 ぼんやり死体を眺めていると、見知らぬ人に話しかけられた。
「哉乞さんが言ってた人だ」
「あ、この人、図書館のブログで見たー。」
 子供にまで知られている。
 何の事だ?
「図書館で哉乞さんが、僕の友達が事件を解決したーって騒いでるのよ。さながら名探偵なんだってー?和亀邸で執事してるんでしょ?」
「執事の服着てるし間違いないよね」
 そうか…。
 哉乞は知らぬ間に、こんなにも慕われていたんだな…。
 脳裏に哉乞の呑気な笑顔が浮かぶ。
 じゃねえよ、何話してくれてんだあのおしゃべり野郎。服のせいもあって俺はものすごく奇異な目で見られた。ビノさん、早く来てくれ。
 警察はそれから10分ほどでやって来た。
 死体を見るなり、ビノが絶句する。
「何て事だ、[[rb:葵 > あおい]]さんじゃないか」
「お知り合いですか」
「同じマンションに住んでいる。そこだ」
 俺達からすぐ隣の煉瓦作り([[rb:風 > ふう]])のマンションを指さす。入り口には監視カメラのようなものもあり、古風ながら比較的新しい建物だ。
 なるほど、この建物のどこかの階から落ちたのなら、納得がいく。
「じゃ、俺はこれで」
 俺が行こうとすると、噂の好きそうなおばさんや子供に止められる。
「ちょっとぉ、行っちゃうの?」
「名探偵っぷりを私達にも見せてよ~」
「困ります、僕は部外者ですし…」
 俺は愛想笑いをして平静を装ったが、すでに注目の的となっていた。
 こんな中素知らぬ顔で逃げ帰れるほど、俺は強くない。
 まあ、居るぶんには誰にも迷惑かけないし。野次馬が崩れかけた頃を見計らって、さっと抜ければいいだろう。
 直也があらかたの写真を撮り終えたので、ビノがポケットを探った。携帯電話がある。ロボットは携帯を持たないが、人間はやはり、携帯が楽なようだ。
 メモ帳に、「大学を辞めて仕事もせず、生きる気力もないので死ぬ」といった要旨の文が書いてあったらしい。
「彼女は体を壊していて、年金をもらっていたが、そこまで追い詰められていたとは。やはり人間は難解だ」
 自殺、か。
 人はすぐ死のうとする。
 確かにロボットは死なない。
 いや、死と言うものはあるが、それは避けようと思えば避けられるものだ。
 部品を取り換え続けていればいい。
 かと言って、自殺するロボットも存在しない。「ロボットに精神の休息など必要ない」から。
 もしロボットが自殺するとしたらそれは、その犠牲が必要な時か、未来がないと悟った時だけだ。
 ワカメダシティの障害年金は、未来がある者だけに払われる。
 つまり、治癒可能な病気の場合のみだ。その場合は、生かしておいた方が経済のためになると判断され、年金が支払われる。
 不治の病である場合は、これに値しない。
 つまり彼女は治る病気だったはずである。
 ちなみにロボットの場合は修理できなければそこで見限られ、即・廃棄だ。
 そんな奴らにパーツをいちいちあげていたら、きりがないからな。
 彼女は捜査を続けた。
 食料品をぶら下げている腕も疲れてきたし、そろそろ帰り時かと思って、聞こえるか聞こえないかと声でつぶやいた。
「じゃ、僕はそろそろ帰ります、では…」
 その時、白い柴犬が俺を追い越して、真っ直ぐ死体に向かっていった。
「あっ! おい」
 例の犬、チョップだ。
 俺の食材を追ってきたのだろうか?
 あり得る話だ。
「よせ、チョップ」
 チョップは警察の腕をすり抜け、死体のにおいを嗅いでいた。ビノも慌てている。
「おい待てそこの犬」
「すみません、今退かせます」
 俺が追いかけると、チョップはふらりと踵を返した。
 何かのにおいを辿ってるのか、野次馬の中から一人の女性を嗅ぎ付けて前足を上げる。
 ピンクのスカートが泥で汚れる。
「こらチョップ、お姉さんが汚れるだろ。すみません。」
「いえ。可愛いワンちゃんですね」
 化粧の濃い女性だ。
 葵さんと同じく30前後か。
 死体を前にして、そんな雑談を放り込んでくるなんて、凄いメンタルだな。
 それとも、気が動転しているのか?
「ええ、チョップって言うんですよ。ははは、ヘンな名前でしょ」
「確かに」
 彼女がつられて笑う。
 俺は気になっていることを聞いた。
「ところでお姉さん、どうして指にセロハンテープを巻いてるんです?」
「えっ? ああこれは、あかぎれがひどくて。この季節はね」
「ハハハッ、なんだそうですか。僕はてっきり、慌てて近場のもので巻いたっきり、そのままなのかと思いましたよ。指紋が付くのを防ぐために」
「…!」
「それにしても、あかぎれにセロハンテープを巻くなんて、お姉さんは随分面白い人なんですね」
「あ…あ…」
「あんた、名前は?」
 話を聞いていたビノは、完全に疑っているようだった。
「わ、私はただの通りすがりで…」
 女性がしどろもどろで応対する。
「調べればすぐ分かるぞ」
 彼女は証言をコロッと変えた。
「あ……あたし…葵と同窓生ですけど関係ありません」
「犬が吠えてるし、同じ匂いがするんじゃないのか?最近葵の部屋には行ったか?」
「行ってません!彼女の家がここだってことも知りませんでした!」
「マンションのロビーには監視カメラがある。調べれば分かる事を何度も偽っても、心象が悪くなるだけだぞ」
 彼女は次の手を考えているようで、イライラと爪を噛んでいた。
 その時、俺にウェーブが入った電。
「あの、斗紋君あのね」
「わり、今忙しいから切るぞ」
 今思えばこのタイミングで帰れば良かったのだが、ここまで来たら最後まで付き合おうという意思が勝ってしまった。
「さて、鞄を改めさせてもらおうか」
 ビノが伸ばした手を、女性がふり払った。
「ちょっと、いい加減にしなさいよ。人の事犯人扱いして」
 急に言葉を荒げる彼女。
「警察だか何だか知らないけど、勝手にひとの鞄の中見れると思ってんの?令状持ってきなさいよ、令状」
 さっきとは別人だ。猫をかぶっていたのだろう。
 ビノはため息をつき、サングラスを取った。
「あたしの目は何でも見透かす。嘘をついても無駄だ」
 彼女がビノの目を見つめて、目が離せない。
 嘘発見器でも搭載しているのだろうか。警察なら、ありえる。
「お前がやったのか?」
「やってない!」
 声が完全に震えている。嘘発券器などなくても、一目瞭然だ。
「言っただろ、嘘をつけば分かると」
 彼女はしばらく震えていたが諦め、がっくりとうなだれた。
「あいつは昔から頭が良くて…あたしが必死で取れた点を簡単に越えていった。だけど、大学を辞めたって聞いて笑ってた。自分の頭の良さにあぐらをかいてたからそうなったんだろう。ざまあみろって思ってた。だけど、仕事もせずに引きこもってるって聞いてまたイライラした。人が目一杯働いてるときに、昼間から呑気に遊んでるんだって。この間久しぶりに会ったらあいつ、プログラミングのコンテストで賞を取ったって喜んでて、そのアイディアで起業するんだって、ベンチャー企業を設立するんだって

 あたしの気持ちも知らないで
 学歴に必死で固執してるあたしをまたバカにして!

それで腹が立って突き落としたのか

斗紋「審査結果さえ隠せばいいと思ったんだな

あいつばっかり選ばれて!!
あたしだってこんなに頑張ってるのに!!!

「私は、彼女の家に
お邪魔したこともある
部屋の中も知ってる。本まみれで、とにかく勉強家だ自分の体も顧みないくらいに。
謙虚で、ちょっと卑屈だが、優しい人だった。
努力家だから点が取れるだけだ
お前が他人を馬鹿にしてる時間で勉強してるだけなんだよ


受賞の事だって、
面と向かって伝えたのは、
お前に真っ先に伝えようと思ったんじゃないのか
葵はお前のことを尊敬してたんじゃないのか

友達の気持ちを踏みにじったのはお前だ
 犯人の鞄からは、葵さんが開発したと言うプログラムデータと、コンテストの審査結果の通知、そして血痕の付いた大きな皿が入っていた。それが凶器だろう。
 これで殴って気を失わせたあと、自らの手にテープを貼り、遺書を作り、ポケットに入れ、ベランダから突き落とし、部屋を掃除して、そそくさと出てきたのか。
 部屋に血液反応が出るだろうし、解剖すれば落下が死因かなんてすぐに分かる。杜撰だな。

 まったく、哉乞のせいですっかり遅くなってしまった。途中自分でもやる気になっていたことも忘れ、何も知らないであろう哉乞に腹を立てていた。まあ、半分冗談だが。
 まあ、万一食べ物が傷んでいたとしても、腹を壊して困るのは和亀だけだから構うまい。これも冗談だが。
「お帰りなさい、遅かったですね」
 田中さんは、和亀の服を繕ったり、バスケットの網を修理したりしていた。俺が遅くて、夕食の準備に取り掛かれなかったのだろう。
「瑞穂さんは一緒じゃなかったのですか?」
「え? 帰ってないんですか?」
「彼女はまだ帰ってませんが」
 心配になってウェーブを送るが、繋がらない。
 まさか、道にでも迷ったのか?あのバカ!
 探しに出るが、なかなか見つからない。田中さんに連絡し直して、一緒に探してもらおうかと思ったとき、屋敷から300フィートほど離れた公園の一角で、ようやく松長がぐったりしているのを見つけた。
 スリープではない。人間の死体のように、まったくの無音だ。
 警察に見つかる前で良かった。俺は腰の後ろから緊急用の電気送信コードを引っ張り出して、彼女の鎖骨部分にある電源プラグに差し込んだ。
 これでしばらくすれば、意識くらいは取り戻すだろう。
 俺の電力が減るが。
 彼女の顔色を観察しながら考えた。
 しかし、なんでこいつはあんなにお節介なんだ?
 誰が何をしようが自由じゃないか。他人のする事も、ましてや着るものなんて本当にどうでもいい。
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 こいつは、ただ人を楽しませたいだけなんだろうな。
 夜己や哉乞、あの遊気だってそうだ。
 俺だけが、一人だけ距離を置きたがっている。
 彼らはそんな俺のことを分かって、そこそこに離して付き合ってくれるのだが。
 周りを楽しませるために、必死になるやつはいる。
 そういう生き方もまた、ロボットの道なのだろうな。
 瑞穂の目がそっと開いた。
 俺と目が合う。
「斗紋君が、助けてくれたの?」
「なんだってこんな所にいたんだ」
「ごめん、斗紋くんを探してるうちに、道に迷っちゃって…あたしって、ほんとバカだね!」
 声がか細い。
 怖かったのだろう。
 俺を探して、ずっと雨の中を走ってたのか。
「ほんとバカだよ、お前は」
 ハンカチで頭を拭いてやると、
彼女は頬を赤らめながら「えへへへ」と変な笑かたをした。
 俺も心なしか、熱っぽい。冷えたのだろうか。
「歩けるか?」
「うん…あう」
 そう言って立ち上がろうとするが、うまくいかないらしい。
 ハァとため息をついた。
「見るって言ったのは俺だからな、しゃーねー」
 早く帰らないと、俺まで電池切れになっちまう。
 俺は瑞穂の体を抱え上げる。
 ロボットなのでそりゃ重いが、家までなら運べそうだ。
 瑞穂が叫ぶ。
「る、琉架どの!ちょっとこれは、恥ずかしいでする」
「お互い様だろ。電池が勿体ないからもう喋るな」
 彼女は黙って、俺の首に抱きついた。
 おかしい。胸が一層苦しくなる。
「あのね、琉架くんは、ホントにホントにカッコいいよ、哉乞君よりカッコいいよ、嘘じゃないからね」
「お、おう」
 俺がじゃなくて、見た目が、だよな? 紛らわしい事言うなよ。
 さっきから体の調子がおかしい。どうやら冷え過ぎたようだ。
 時期を見て、一度診てもらわないと。

前回の動機もこんな感じだったな?
推理してねぇwwww

ラベルの解説(文字の大きさに意味はないです(なんか勝手に大きくなる))

言葉ベース
・AIEN≒ヘルズクイーン≒one-way=ルナ=盲目少女と吸血鬼=きゅうけつき

キャラクターベース

・悪役令嬢と神父=あくしん=あくぼく=いじうけ=誤解
・◆=悪役令嬢と猫=あくねこ=ロイジャペア=ターニア=トハ
・超能力者が入院する話=ETK=dr.ソロモン
・横井=VRChatの話
・建築の話=建築家とロボット
・BL2
・ですわけ
・テイマー
・ヒーロー部
・ソラヲトブ(-6なのに-3とくっつくから)
・小牧=オメガバース1=-3=植物ミステリ2=ツマミの話(小牧が低すぎる)

その他

・昼=排卵後=朝=プロゲステロン有り=オキシトシン無し=礒原
・排卵前=プロゲステロン無し=オキシトシン有り=久米
・ちかのこ=けもらいず=サンブライズ=バーチャライズ
・過去=かこ=essay=エッセイ
・photo=構図
・こじ=こじらせ、ス=スキ=スキゾタイパル、強=強迫、境=境界、回=回避、反=反社会、自=自己愛
・みんあつ

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